土地が有利

相続税について「現金で持っているよりも土地として持っているほうが、相続税は安くなり、節税につながる。」と聞くことがありますが、それは、どういうことでしょうか。

たとえば、現金で1億円を持っていたとします。相続発生時に現金1億円を持っていた場合には、1億円に対して相続税が課されることになります。もし、この現金で1億円の土地を購入していれば、土地の相続税上の評価額は、少なくとも1億円より低い金額になります。
一般的には、売買取引時価より相続税の評価額は低い価額となります。つまりその差額分だけ相続税の節税につながります。
そこで今回は、土地の価格は、「どうやって計算されるか?」です。

(1)土地等
①宅地の評価額
宅地の価格には、売買取引価額、路線価、固定資産税評価額及び公示価格がありますが、相続税や贈与税では、路線価を用いる路線価方式又は固定資産税評価額を用いる倍率方式という評価方法で評価します。
路線価方式で用いられる路線価とは、路線(道路)に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価額のことです。路線価は、国税庁が毎年1月1日を評価時点として決定します。
路線価方式とは、路線価に宅地の面積を掛けて計算する方法です。
路線価×宅地の面積=宅地の評価額
例えば、路線価200,000円の道路に面している宅地500㎡の場合には、200,000円×500㎡=100,000,000円が宅地の評価額になります。
一方、倍率方式というのは、固定資産税評価額を用いて宅地の評価額を計算する方法です。路線価は、全国の主要な市街地の道路にしか設定されていません。そこで、路線価が設定されていない道路に面している宅地の評価を行う場合には、固定資産税評価額に評価倍率を掛けて宅地の評価額を計算します。
固定資産税評価額×評価倍率=宅地の評価額
例えば、その宅地の固定資産税評価額が、20,000,000円で、評価倍率が、1.1であるとすると、20,000,000円×1.1となり、評価額は22,000,000円となります。

②借地権(建物を所有するために土地を借りている権利)の評価額
自用地としての評価額(注1)×借地権割合

③貸宅地(借地権の目的となっている宅地)の評価額
自用地としての評価額(注1)×(1-借地権割合)

④貸家建付地(貸家を建てて他人に貸している場合のその宅地のこと)の評価額
自用地としての評価額(注1)×(1-借地権割合×借家権割合(注2)×賃貸割合)
 
(注1)路線価方式または倍率方式により計算した金額
 (注2)東京国税局管内の借家権割合は、一律30%と定められています。